益子直美 ますこなおみ
■プロフィール
中学時代からバレーボールを始め、高校時代は名門共栄学園のエースとして大活躍。高校3年の秋に
全日本代表入り。1985年 世界ジュニア代表となり新人賞を受賞。
その後、新生「イトーヨーカドー」チームに入り、エースとして活躍。
1989年 ワールドカップ代表となりベスト6を受賞。
1990年 常勝「日立」を破って日本一に輝く。
1991年 イトーヨーカドー主将を務める。
1992年3月 現役を引退。1年間アシスタントコーチとして後進の指導にあたる。
現在は、バレーボールで培ったスポーツマインドを生かして、スポーツキャスターとしてテレビ・ラジオ・雑誌などで活躍。NHK総合「トップランナー」の司会も務めた。
こんにちは、益子直美です。
さらに活動を加速させるため、2021年4月22日(木)に「一般社団法人監督が怒ってはいけない大会」を設立いたしました。
「監督が怒ってはいけない小学生バレー大会」を開催して7年目になります。開催当時、スタッフと目標設定したのが、「10回大会で終わる!」ということでした。10年でこの活動は必要なくなったと言われるように活動していこうとゴールを設定していましたが、7年目になり、現状はなかなか広めることができずにいます。部活での監督からの暴言で自死してしまった高校生のニュースや、パワハラ指導でのケガのニュースを聞くと、さらにスピード感を持って、活動していかなければいけないと危機感を持っています。私がバレーをしていた昭和時代の指導は「怒る指導」が当たり前。
それで全国大会や全日本代表など、素晴らしい体験をすることができましたが、心技体、土台になる心の部分が育っていなかったと感じています。社会人になり、主体性、自主性で、益子はもっとバレーを楽しめ!と言われても、スポーツを楽しんだことがなかったため戸惑い、迷い、自信が持てませんでした。ずっと試合が怖く、レギュラーになりたくない、トスが上がってこなければいいとネガティブ思考で「引退が目標」となり、バレーが楽しいと思えないまま逃げるように引退しました。
「怒る指導」は心の成長を阻止し、考える機会を奪います。将来の夢や目標ができた時、必ず壁が立ちはだかります。その壁を越えるために心の基本、『強い意志』を作っておかなければいけません。
それは人から与えられたものではもろく崩れやすいと私は思います。小学生のスポーツを始めるこの時期はとっても大事な時期です。根性がない!気合が足りない!と脱落させる指導ではなく、スポーツは楽しいと思え、自ら考え行動でき、継続できるような環境にして欲しいと考え、少し攻撃的ですが、シンプルに『監督が怒ってはいけない』というルールの大会を開催させていただきました。
「監督が怒ってはいけない大会」は、他競技からも学ばせていただき、常に進化させていきたいと思っています。